2005年05月

片上醤油(御所市森脇)にてのお話

【創業】
 明治6年
【特徴】
見学に力を入れている


【原材料】
三年ほど前から、国産に切り替え。塩は、原塩を使用。

【醤油について】
醸造期間…春先に仕込んで、次の年にしぼる。大体、一年たってしぼり始め、2年ぐらいでしぼり終わる。つまり、しぼる時期によって、醤油の醸造期間も若干ばらつきがあるので、味は変化するといえる。ちなみに片上醤油では、間をとって、1年半と記述しているとのこと。

近代化によってもたらした醤油の速醸法が、醤油屋の自家醸造の技術を破壊していった。
奈良では農業技術センターの奥井さんが、がんばって、各自で醸造する方にもっていったとのこと。
醤油は「調合」するだけでなく、「醸造」することが大事なのである。
今がもろみの最盛期

蔵癖をよくするには、毎年、杉の桶を変えるのが本当はよいとのこと。それは、木は成長してゆくからである。醤油は、原料を変えるだけでは味はかわらない。醤油屋の間では、原材料の比率は比較的隠すこともなくオープンである。それは、同じ比率で作ったとしても、場所や桶の違いにより、同じものはできないからである。
醤油屋は醤油を「作っている」のではなく、醤油が「出来ている」とのこと。人の力では及ばぬところで醤油は「出来ている」のである。
こういった話を聞くと、生揚げが少ない奈良の醤油には一層の特徴があるように思える。


江戸中期以降に醤油の消費がのびる。昔は醤油はぜいたく品で味噌がカジュアルであった。

昔は上質の醤油は一升瓶で一万円ほどした。


【出荷先について】
京都、大阪によく出荷している。




「醤油の真髄」・・・醤油は蔵癖によって、自ら醤油になるのである。

 醤油を自分でつくっていると言わず、蔵(桶に染み付いた菌)がつくっているといところに醤油の本質の理解度がうかがえるのである。


大豆を蒸す大釜←大豆を蒸す大釜














片上醤油の室←片上醤油の室














もろみの画(この時は最盛期)←もろみの様子(今が最盛期)














もろみのアップ←もろみのアップ!














もろみの全体画←片上醤油のもろみ室全体の様子














片上醤油で記念撮影←記念撮影左から片上さん、横井なら食代表、井上さん(前奈良県醤油工業組合理事長、井上本店代表取締役)


徳星醤油(明日香村)にてのお話

【創業】
 大正7年

【原材料】
 外国産を使用。大豆は脱脂大豆、麹麦(皮の部分のたんぱく質が多い)を使用

【特徴】
 熟成が1〜2年

 蔵癖があるのではなくて、「そこ」にできるとのこと。そして、それは、気温、作り手の気質、地質といった環境によってことなってくる

【出荷先】
 周辺地域をはじめとして、高田、橿原などへの個人売りが多い。あとは、宅配などで売るとのこと。


 味は単純な化学式によってでるものではない。
 醤油の値段の安さや高さは「何を持って」そうなのかを知るべきである。



徳星醤油の蒸し釜←大豆を蒸す大釜






徳星醤油の木桶←貫禄ある木桶!


梅谷味噌醤油(吉野町宮滝)にてのお話

【創業】
元は油屋として始める。宮滝の地は商業地域として発展した地域であったからである。
創業は、明治初期。



【需要の変化】
奈良の各部落には醤油屋があって、大正には90軒あったとのこと。
昔は一家族の人数が多かったので、一家族、一年間で174リットルは使っていた。しかし、現在は食生活の変化、核家族の増加、中食の増加と共に消費量は減ってきた。


【特徴】
・ ご主人の師匠がいっていた言葉、「醸造は芸術」
・ 顧客に納得してもらう商品を作っている。
・ 昔は、立地に特異性があったが、今の交通、情報網が発達した時代にはそれがないので、新しい特異性がいるのである。
・ 速醸ではなくしっかりと1年以上寝かして作っていること
・ 主力商品は、天然本醸造

【使用している原材料】
・ 遺伝子組み換えではない大豆
・ 商品の「舌づつみ」」に関しては国産原料を使用して作っている。大豆は滋賀県湖北町。
・ それから、味噌もつくっており、味噌に限っては国産品で作っている

【出荷先】
 直販が多い。


【奈良の醤油の特徴】
 各々で醸造することによって、戦後の速醸への流れを回避することができた

【醤油屋が減ってきた事について】
 土日なし、場所なし、後継者なしということ。しかし、今の時代、これらが長所になる可能性もある。

【醤油の特性を伝える。これからの醤油屋について】
 何故、この醤油がこの値段なのかということをしっかりと伝えることが大事。
 消費者の意識の変革をキャッチすることが大事。きっちりと作ってきっちりと評価をうけることが、必要である。


【付加価値の高い醤油つくり】
 醤油は、単価、量の競争になってしまった。
 
 大企業ではできくにくい製品、原料にこだわること
 
 醤油をベースにした二次商品(ポン酢など)の活用。
 
 お客の満足度の向上に力をいれる
 
 醤油の短期醸造と長期醸造との価値の違いをしっかりとわかって伝えてかってもらう。
どういった顧客の層をターゲットにして、どのような形で売るかが大事


【マーケティング調査】
・ どの顧客層が何をどのようにどれだけ、いつ、ほしがっているかを調べる。
・ どのような「量」と「形」で売ったら受け入れられるか。


【奈良の醤油を消費者に伝えるには】
・ 奈良は生揚げでないという特徴
・ 醤油の使い方のアドバイス。醤油の特徴にあった料理への使い方の発信
・ 商品の値段以上の価値を顧客に感じさせる努力
・ 消費者の声を聞けて、改善、改良できる仕組みづくり



昔の手作りはものがないから作る。今の手作りは楽しむためにつくるという違いがある。


【醤油の活用実態について】
・ 醤油をいきなり、900mlもらうと使いが困るということもある。それは家庭の煮物の味が変わるため、なかなか使ってゆくには勇気がいるのが本音である。主婦は目移りする割りに保守的とは横井さんのお言葉。醤油を試せる場、機会が必要である。




梅谷味噌醤油の桶←梅谷味噌醤油の木桶














梅谷味噌醤油のもろみの様子←梅谷味噌醤油のもろみの様子














醤油のしぼり機←醤油のしぼり機














醤油のしぼり粕←醤油のしぼり粕(これがいい味で、お酒のあてにぴったり!)














梅谷味噌醤油で記念撮影←記念撮影!


喜多醤油(大和郡山市)にてのお話

【創業】
 昭和5年

【原材料】
 大豆は組合を通して、国内産を買っている。小麦が滋賀県、塩が天日塩


【特徴】  
 国内産の丸大豆と小麦を使用の濃口醤油
 醤油は春仕込み。1年から3年の期間で熟成させる。


喜多醤油

今中醤油工場(生駒郡三郷町)にてのお話

【創業】
 明治の終わりから大正の始めにかけて創業

【原料料】
 脱脂加工大豆

【出荷先】
 学校給食と地元に卸している。
 新式醸造方式から、本醸造方式に学校からの要望により取り組んでいる


今中醤油



ニシキ醤油(生駒郡斑鳩町)にてのお話


【創業】
 明治33年(1900年)

【原材料】
 丸大豆、脱脂加工大豆を使用

【特徴】
 「日本丸大豆」は一年熟成、大豆は国内産(富山、佐賀 等級は2等)。小麦はオーストラリア産を使用

 今から五年前に創業100年の記念として、「百年醤油」を作る。原材料は、富山県ふくすみ町の大豆を使用。小麦は北海道、塩は,美塩を使い昔の醤油の再現をした



ニシキ醤油の大きななタンク←ニシキ醤油の大きなタンクです☆


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