昭和40年ごろ近代化促進法(当時農林省で進めた構造改善事業)という政策で、醤油屋が集まって共同で醤油を造ろうとしたのですが、このことによって全国薄っぺらな醤油業界があっというまに出来たのです。

 しかし奈良の醤油屋は『醸造あっての醤油』と考え、約100年程前から同じ天然醸造(温度を管理しない醸造)で現在に至っています。この心意気で、現在27軒(諸味からが13軒・生揚げからが14軒) それぞれ味の違う醤油屋があるのです。

 それでは醸造するとはどういうことなのでしょうか。

 醤油の醸造には微生物(麹菌・乳酸菌・酵母)の関りは深いものがあります。その微生物も生きるために生理的活性物を作っていきます。その活性物を頂くのが醸造というものです。微生物が生きるためにつくる生理的活性物が人間が生きていく為にも必要なのです。当然体には優しいです。人は体に優しく・良いものをおいしいと感じるのです。

 味や風味は、原料(大豆・小麦・塩)の質の違いや醸造期間、又 蔵や木桶等に住む微生物など(これを蔵癖といいます)で個々に差が出てくるのです。
その差である味には、好みがあります。しかし含まれる成分は時間と微生物とが織り成す芸術であって、速醸との違いは歴然と出てくることはお分かりいただけると思います☆